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多趣味が趣味♪

読んだり☆観たり☆感じたり☆
津原泰水『たまさか人形堂物語』

津原泰水『たまさか人形堂物語』
文藝春秋 2009年1月10日発行

祖母の形見の零細人形店を継ぐことになったOL澪。押しかけアルバイトの人形マニア、冨永くんと謎の職人、師村さんに助けられ、お店はそこそこの賑わいを見せていた。「諦めてしまっている人形も修理します」という広告に惹かれ、今日も傷ついた人形を抱えたお客がやってきて澪たちは東奔西走することに。チームワーク抜群の3人の活躍が始まる。(「BOOK」データベースより)


久しぶりに津原泰水の本を読みました。
(むしろ、去年の11月から銀英伝以外をほとんど読んでなかったんですけど

《青い目をしたお人形》の歌から始まる本書。
こういった導入がとても上手いです。

人形って、可愛くもあるけれど、
どこか怖いところやグロテスクな一面も感じますよね。
津原氏特有の幻想奇譚の香りが漂っていました。

物語は人形店を継いだ澪の一人称で進むんですが、
男性が書いているということを忘れさせる語り口で、
いつもはあんまりそういうこと考えないんですが、
読んでいて唐突に「すごいな」って思いました。

バイトの冨永くんの突飛さに、最初ついていけないところもありましたが、
読み進めていくうちに、たまさか人形堂の仲間たちが心地よく感じられました。

オススメ度『たまさか人形堂物語』★★★☆☆

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| 小説・エッセイ(津原泰水) | 21:06 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
津原泰水『瑠璃玉の耳輪』

津原泰水『瑠璃玉の耳輪』
原案・・・尾崎翠
河出書房新社 2010年9月20日発行

昭和初頭。
女探偵明子のもとへ、黒ベールの謎の貴婦人から依頼がなされた。
「瑠璃玉の耳輪をした三姉妹を探し出し、一年後の今夜、四月十五日の一夜、丸の内ホテルに連れてくること」
数奇な運命をたどる三姉妹と瑠璃玉の耳輪の謎は解明されるのか・・・?



キャラクターがとにかく多彩。
男装する女探偵、イケメンの放蕩貴公子、阿片窟に住む売笑婦、片目の女旅芸人、etc…

どの人が主人公というわけではなく、
色んな角度から書かれていて面白かったです。
話が先まで読めず、どうなるのかな〜と飽きなかったですね。

最後の謎解きは、
え?そういう終わりなの?というハテナが飛びましたが

私はレトロな大正から昭和初期くらいの雰囲気がとっても好きなので、
その辺りもツボでした。

オススメ度『瑠璃玉の耳輪』★★★★☆

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| 小説・エッセイ(津原泰水) | 15:12 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
津原泰水『ルピナス探偵団の憂愁』
津原泰水『ルピナス探偵団の憂愁』
東京創元社 2007年12月25日発行

ルピナス学園で共に過ごし、謎解きをした少女3人と少年1人。
しかし、そのうちの1人が25歳でこの世を去った。
死に際の彼女の不可解な行動の謎を解くべく、
残された者は集まったが・・・。


ルピナス探偵団の憂愁 (創元クライム・クラブ)
ルピナス探偵団の憂愁 (創元クライム・クラブ)
津原 泰水

『ルピナス探偵団の当惑』の続編です。
初っ端からびっくりすることが起きていて度肝を抜かれました。

4つの短編からなっているんですが、
むしろ『〜当惑』より私はこっちの方が更に好きだわ。
謎解きとしては前作の方がミステリーになっているんですが、
人間ドラマや文章のテンポや会話は、
今作品の方が良く出来ていると思います。
執筆したのが今に近いからかもしれませんね。

第二話の“犬には歓迎されざる”なんか特にそうなんですが、
この作家さんの会話ってばツボをついてくるんですよね。
ちょっと小難しい話が散りばめられていて、
「それって本筋にあんまり関係ないんじゃない?」と思う内容でも、
面白く読めてしまう。
「不思議の国のアリスのドードー鳥の話なんて実際必要だっけ?」と思ったけど、そこが非常に印象に残ってしまった。

物悲しくも爽やかな読後感も好き。

オススメ度『ルピナス探偵団の憂愁』★★★★☆

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| 小説・エッセイ(津原泰水) | 13:45 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
津原泰水『ルピナス探偵団の当惑』
津原泰水『ルピナス探偵団の当惑』
原書房(ミステリーリーグ) 2004年3月30日発行

破天荒な姉(刑事)をもつ彩子は、ルピナス学園に通う友人と片思い相手と共に無理やり事件に巻き込まれる。
作家を殺した犯人は何故食べかけの被害者のピザをわざわざ食べたのか?
雪の中庭をどうのようにして密室にしたのか?
有名女優の遺体から右腕だけを盗んだのは何故か・・・?


ルピナス探偵団の当惑 (ミステリー・リーグ)
ルピナス探偵団の当惑 (ミステリー・リーグ)
津原 泰水

私的にはちょっとお久しぶりの津原泰水ですが、
これは津原やすみと名乗っていた少女小説作家の頃書いた作品を改稿して、さらに第三話目を付け加えて一冊にまとめたようです。

幻想小説家となってからとはまた違った感じですが(キャラクターがかなり健康的)、これまた面白い小説でした。
でもロマンチックなところは変わらない。
“青い薔薇”のお話は『ピカルディの薔薇』でも出てきましたが、
昔からこういう雰囲気のものが好きだったんでしょうね。
登場人物たちの裏の気持ちや揺れる心もとっても繊細で叙情的。

ミステリーとしても楽しめました。
私がお馬鹿なのか、ちょっと戻らないと理解できないところもあったりして、謎解きも面白かったです。

シリーズ『ルピナス探偵団の憂愁』も楽しみ。

オススメ度『ルピナス探偵団の当惑』★★★★☆

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| 小説・エッセイ(津原泰水) | 22:23 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
津原泰水『妖都』
津原泰水『妖都』
講談社 1997年10月30日発行

ロック歌手の飛び降り自殺を機に頻発する、
不可解な殺人、自殺、事故。
生き人を襲う死者たちが東京に現れた・・・。


妖都 (Mephisto club)
妖都 (Mephisto club)
津原 泰水

途中、気持ち悪くなっちゃうところもあったんだけど、
ストーリー自体は面白かったです。
でも、これが“ホラー”なら、若干やはり苦手なところはあるかな。
ブラックな雰囲気はOKなんだけど、臓物系は苦手なのよね。
津原氏の描く雰囲気はすごく好きなんだけどなー。

古事記の件なんかもとても興味深くて。
両性具有なら、ひとりでも子供を産める・・・?とか。

チェシャが何者なのかが最後まで私には理解できなかったんだけど、
それは混沌とした東京に埋没した謎ってことで。
(読んでちゃんとわかった人もいると思うんですけど、笑)

オススメ度『妖都』★★★☆☆

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| 小説・エッセイ(津原泰水) | 22:42 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
津原泰水『赤い竪琴』
津原泰水『赤い竪琴』
集英社 2005年1月30日発行

三十歳を過ぎ仕事への希望も見出せない暁子は、祖母の遺品の中から若くして海に沈んだ詩人・玄児の手記をみつける。
彼女は玄児の孫である耿介という男に遺品を渡すため出かけていく・・・。


赤い竪琴
赤い竪琴
津原 泰水

あらあら、いいじゃないの。
叙情感たっぷりで好きだなぁ、こういう文章。
津原氏の小説はこれで3冊目。
読み出すのは実は4冊目なんだけど、『綺譚集』は途中まで読んでちょっと気持ち悪くなってしまって読みきれませんでした。
グロい中の美しさってのは、とても惹かれるものがあるんですけどねー。

帯の背中に書かれた“恋愛小説”っていう言葉に若干心配しながら読み始めたんだけど、単なる“ラブストーリー”でもなくて。
詩人玄児が残した美しい文章が散りばめられていて、
その詩に引き込まれて全部読みました。

正直、彼ら2人が最初に何故惹かれあったのかがよくわからなかったけれど、ラストはかなり胸が熱くなりました。
大人として自分が出来上がってしまった者の恋。
走り出すことも出来ず、不思議な同棲生活を送りながら、
プラトニックに、必要以上に他人行儀な態度を崩さない。
そして、彼らの背後には、詩人の玄児と、彼が手記を送った邦(くに)がいる・・・。

“恋愛小説”って好んで読まないけれど、
こんな不思議な感覚の小説は素敵だなぁと思います。
他の作品も読むぞ!

オススメ度『赤い竪琴』★★★★☆

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| 小説・エッセイ(津原泰水) | 20:53 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
津原泰水『ピカルディの薔薇』
津原泰水『ピカルディの薔薇』
集英社 2006年11月30日発行

『蘆屋家の崩壊』続編。
売れないながらも小説家になった〈猿渡〉は、
ある日編集者の紹介で療養所暮らしの青年人形作家と知り合う。
以前自殺未遂を犯した彼は、脳障害が残っているという。
〈猿渡〉は人形作家の個展に招待されるが・・・。
現実と夢の狭間に誘う耽美怪奇短篇集。


ピカルディの薔薇
ピカルディの薔薇
津原 泰水

図書館でしをんさんが帯を書いている本があるな〜と思っていたら、
ついこの間ハマった津原泰水の本、しかも〈猿渡〉シリーズの続編だった!
なんという偶然!
もちろん喜び勇んで借りてきました。

前作『蘆屋家の崩壊』が99年発行だから、7年ぶりのシリーズ化。
うだうだした30歳位のフリーターだった猿渡が小説家になってるし。
妙に貫禄ついてるし。
それでも30半ば過ぎくらいだから6〜7年後ということだろうと思う。
でも、うだうた猿渡と飄々とした伯爵のコンビが健在の短編もあってうれしかったです。

7編の短編からなっているんですが、
好きなのは表題作『ピカルディの薔薇』と『フルーツ白玉』かな。
どちらも最後がとても切なかった。

『ピカルディの薔薇』は、「五感がない」と言われている脳障害を持つ青年人形作家の危うさが耽美的。
人形の他に薔薇を丹精込めて育てている彼は、ブルームーンやライラックタイムを真っ青な花だと言う・・・。
調べてみたんですが、ブルームーンは藤色っぽい色合いのようでした。
いかにも青そうな名前をつけながら、青い薔薇は存在しない。
昔“青い薔薇”ができたとニュースで見た薔薇もどう見ても緑色だったし。

彼の見ている世界はどんなものだったのだろう?
「推量だけを頼りに生きている」という言葉が小説中に出てきます。
そんな彼は「その花は本当は青くない」と言われ、
彼は青いスプレーで花びらを染めたのだろうか?
自分の見たものよりも、自分の周りの世界の言う“青”を信じて。
うまく説明できないけれど、なんだか胸が痛みました。

『フルーツ白玉』は『籠中花』と関連したお話で、
猿渡と伯爵のコンビが健在の離島でのお話。
豆腐好きで食べ物のためにあちこちを巡ってしまう彼らと、
その離島を買い取ったお金持ちの女社長の食べ物談義なんですが、
最初は「これ小説?」って感じで、猿渡も随筆として書いているって設定なんですが、最後にはホロリと泣きそうになりました。

短編のどれをとっても「締め方がどれも秀逸だわ〜」と感じ入る出来になっていると思います。

オススメ度『ピカルディの薔薇』★★★★☆

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| 小説・エッセイ(津原泰水) | 21:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
津原泰水『蘆屋家の崩壊』
津原泰水(つはらやすみ)『蘆屋家(あしやけ)の崩壊』
集英社 1999年6月30日発行

定職にも就かずふらふらしている「おれ」と怪奇作家の「伯爵」。
共通点は無類の豆腐好きということ。
2人は旨い豆腐を求めて旅に出た・・・が、
二人が行くところでは何かが起こる。
怪奇幻想にみちた短編集。


蘆屋家の崩壊
蘆屋家の崩壊
津原 泰水

また好きな作家を見つけてしまった!
皆川博子と恒川光太郎を足して、2で割った感じでしょうか。
ゾッとさせつつも、幻想に満ちていて美しい。
そして、不思議とトボけた可笑しさのツボもついてくる文章です。

本書は7編の短編からなっているんですが、
『猫背の女』と『埋葬虫』が特に好き。

『猫背の女』の初めに、『カチカチ山』の話が出てきます。
兎に騙された狸が泥の舟と共に沈んでいく瞬間、
「惚れたが悪いか」と叫ぶ。
狸=男で、女ならば自分を騙した男に対してこんなセリフは吐かないという。
なんとも面白い比喩で、このあと“舟と共に沈む男”というキーワードが物語りにつながってくるのだけれど、
ここの部分だけ読んでも非常に唸らされた。

そして、この作品を書いた著者が男なのか女なのか、すごく気になった。
「おれ」の一人称で進む物語がとてもスムーズなので、
漠然と男だと思っていたんだけれど、このロマンチシズムは逆に女?
結局、どうやら男性のようなのですが。

他の作品もぜひ読んでみようと思わせられる作者に出会えてとても嬉しい。

オススメ度『蘆屋家の崩壊』★★★★☆

【津原泰水公式サイト】http://www.tsuhara.net/

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| 小説・エッセイ(津原泰水) | 20:22 | comments(0) | trackbacks(1) | - | - |
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