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皆川博子『薔薇密室』
皆川博子『薔薇密室』
講談社 2004年9月24日発行

ドイツ・ポーランド国境に、人知れず建つ古びた僧院。
逃げ込んだ脱走兵と狂気の博士が繰り返す禁断の実験。
しかし、薔薇の咲き乱れる僧院は第二次大戦の波に呑まれ、
ナチに接収されてしまう・・・。


薔薇密室
薔薇密室
皆川 博子

皆川博子のドイツ物3作目読了です。
どれも、夢と現実と幻と記憶が混乱し、どこまでが真実なのかが非常に曖昧な作りになっています。
そして、登場人物に共感はまったく出来ない(というか著者も求めいていない)けど、物語にひたる面白さと、謎解きのスリリングがたっぷり。

けれど、一番今回驚いたのは、
『伯林蝋人形館』に出ていたヨハンネス・アイスラーが出てること!
まあ、彼自身は語りの中でちょこっと登場するだけなんですが、
物語自体が“物語を必要とするのは、不幸な人間だ。”というヨハンの言葉に貫かれているんですよね。
最初はヨハン違いかと思ったんですけど、
第一次大戦で狂ってしまい、アヘン中毒になった詩人といえば、
あのヨハンしかいません!
本同士が微妙に繫がっているのを見つけると、読者としてはなんだか得した気分(笑)
でも、この作品の方が書かれたのが先だから、
こっちの彼を膨らまして、『伯林〜』が出来たのかもしれませんが。
「もしかして実在の詩人?」などと勝手に妄想が脹らんでますが、よくわかりません。

話はまずコンラートという青年の手記によって始まります。
この人が超倒錯的な人で、感情移入の仕様がないくらい変人。
その後、第二次大戦時のポーランドのワルシャワに暮らす少女の一人称に移行。
その後、第三の人物の語りへ移行(ちょっとネタバレになってしまうので伏せて置きます)。
とにかく、くるくると時間と場所が飛び、わかり難いことこの上ない。
でも、最後の方でつながってくる感覚がやっぱり好きです。
まあ、この三部作(?)は、基本同じ気もしますが・・・(苦笑)
ネタもドイツということ以外にも、ナチ、畸形(『死の泉』の方がグロかったけど)、男娼(『伯林〜』ではジゴロだったけど)など、かぶっているネタも多いです。
なので、このブラックな雰囲気が好きな人は全部好きだけど、
一冊読んでダメな人は全部ダメなんだろうと思います。
私がお世話になっている【ほんぶろ】の方たちはほとんど皆川博子を読んでないみたいなので、ちょっと残念。
他の方がどんな感想を持つのか気になるところです。

オススメ度『薔薇密室』★★★★☆

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| 小説・エッセイ(皆川博子) | 11:29 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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