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森博嗣『トーマの心臓』
森博嗣『トーマの心臓 Lost heart for Thoma』
原作・・・萩尾望都
メディアファクトリー ダヴィンチブックス 2009年7月31日発行

トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)
森 博嗣,萩尾 望都

設定が変わっている・・・!
ドイツの男子寄宿学校の話が、
何故か日本の男子校(昭和初期?)になっている・・・。
でも、呼び名は、ワーグナ教授(校長)が付けたあだ名で、
それがエーリクやユーリやトーマ。
オスカーだけは外国の血を引いているってことで本名。

そして、物語はオスカーの一人称で進みます。

あの漫画をどうやって小説にするかっていうと、
やっぱり一人称になっちゃうのかなぁ。
迷える少年たちの心を描いているから、
三人称になると心の機微がちょっと弱くなっちゃうのかもしれない。
ただこれだと、とにかくオスカーがいないと話にならないから、
オスカーがいないシーンは書けないってことになっちゃうんだよね。
エーリクを迎えに行く場面は、
あれはユーリが1人で行くからこそ、エーリクと心が通じ合うんだと思うんだけどね・・・。

ストーリーが漫画のままで進んでしまったら、
小説化する意味がないんでしょうけど。
だけど、舞台を日本にすることはなかったんじゃないかな。

一番引っかかるのは、
ユーリの「神父になりたい」という想い。
人に役立つ仕事=神父?
初めに背景として教会が出てきたり、天使の壁画の話はあるけれど、
日本人の心にそれはど“神”それも“キリスト教”が深く刻まれているとは思えない。
しかも、ユーリは受けたリンチによって翼をもぎ取られ(たと思い)心を閉ざし、トーマはそれをとくために身体を投げ出すわけじゃないですか。

・・・・僕の翼をあげる

トーマからのメッセージは、全く使われていない・・・。

いつか壊れてしまうからこそ美しい儚げな心・・・という雰囲気は
表現されていたと思いますが、
トーマやオスカー、エーリクのユーリへの想いは、
簡単な“友情”というものにすり替えられてしまっていたのではないでしょうか?
それは、正体のわからないもの。
愛なのか恋なのか、本人すらも曖昧な感情。
漫画よりも小説の方が年齢が高めに感じたこともあるかもしれない。
もう既に彼らは大人に近づき過ぎてしまっているように感じる。

がんばったけれど、原作ファンとしては合格点はつけられないなぁ。
森博嗣ファンがどう受け止めるかはわからないけれど。
私としてはプロローグから1章あたりが一番原作に近い雰囲気で好きでした。

装丁は大好きですけどね。
思わず装丁買いしてしまいそうな程。
連載当時のイラストではないけれど、章ごとの扉絵が美しい。
色の入らない白だけの表紙もこれぞ『トーマの心臓』って感じがします。

オススメ度 森博嗣『トーマの心臓』★★★☆☆

【ブログ内関連】
 ・萩尾望都『トーマの心臓』
 ・萩尾望都『訪問者』
 ・森博嗣『女王の百年密室』

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| 小説・エッセイ(ま行の作家) | 20:14 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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